ビバルディの四季と人形劇~テームズ散策~

throughly beautiful : Vivaldi's The Four Seasons and puppetry 


テームズ川沿いのシェークスピア所以深いグローブ座内’Sam Wanamaker Playhouseにて4月21日まで上演されている、ビバルディの’四季’をモチーフとした人形劇を観に行った。
ドイツ生まれ、イギリス育ちの音楽家、現代のモダンクラシック界で気になるアーティストMax Richter(マックス・リヒター)がアレンジ、音監修していると知り、触手が動いたのが、なんと、生演奏と共に、’文楽’的アプローチのパペッティアーとパペットが同じステージに立つ、木彫りの人形を使った人形劇と、ストリングスとハープシコードの生演奏という、しかも、あのグローブ座の中において、キャンドルライトと共にというから、行かないではいられなかった。
実は小さな小屋で見るような人形劇も大層好きで、Angelにあるlittle angel theatreにも、ことりさんが小さい頃は何かにつけて通い、よもわくば、あの木彫りの人形を作りたいと思ったりもしたほどなので、今回の催しはまるで夢のような組み合わせ。
その’夢のような’は実際’夢のような’時間で、会場に集まった私たちは、涙したり、笑ったり。

演奏とパペットの動きが語りであるから、セリフというものは一切ない。
それなのに、鳥肌がたつような感動を会場にいた私たちは体験した。
とても古典的で、それでいてモダンで、強烈なメッセージ。

シェークスピアのグローブ座の中に併設されているこの小さな芝居小屋に入ると、舞台上で軽く音合わせのように演奏者が奏でている音に出迎えられる(一気にタイムトリップ)

舞台の主役はこの木彫りの人形 予告を観るだけでも十分感じてもらえるのではないだろうか 本当に息をのむ美しさ 生きているかの人形の動き パペッティアーとの息遣い
’四季’をひとの’人生’になぞえ 言葉ではなく 音と動きで語られる時間
素晴らしいのひとことだった


魂が揺さぶられるとはこういうことをいうのだと思った。
帰り道の景色さえ、少し違ってみえた。
コートの襟をたてながら、テームズ川沿いを駅に向かう。

白樺とテイトモダン

向こう岸に浮かぶセントポール寺院




イースターホリデーの土曜日でオフィス街は静か



こんなに人がいない地下鉄構内ははじめて!