暦の上では春だというのに、シベリアからの寒波が流れてきて、ロンドンは、氷点下になった。朝起きて窓を開けたら、雪景色というような、ファンタスティックな週末だった。
ロンドンのアート処、バービカン。粉雪が舞う日。
この辺りは第二次世界大戦の空爆の焼け跡で、1960年代〜70年代にかけてコンクリートパネルのモダンな高層住棟が建設されていて、イギリスのブルータリズム建築として重要文化財に値する指定建造物のグレードIIに指定されている。80年代にはいって完成したバービカンセンターは、コンサートホール、劇場、映画館、アートギャラリー、公共図書館、レストラン、カフェ、イベントホールがあるヨーロッパ最大の文化施設といわれている。階段の踊り場から外を眺めると、水辺を挟んで、古い建築を囲むようにコルビュジェっぽいキュービックなエステートがたっていて、独特の景観のエリア。
気になる陶芸作家さんが、この日オンリーのイベントで出店されるというから、訪ねたコンサバトリー。長蛇の列に並んでエントリー。60〜70くらいの陶芸作家のストールが立ち並んでいた。−1℃ の窓の外の雪景色。窓辺の水蒸気のもやもやにグレーがかった白い空。まるで北欧みたいな、これもまた素敵。
ロンドン在住陶芸家のYasuko Arakawaさんのセラミックス このなんともいえない白い陶器に一目惚れだった
黒い器も素敵
なんと、お料理もされるそうで、時々、サパークラブなるものをされているそう。興味津々!
各フロアにちょっと座って休めるスペースが設けてあるのだけれど、レトロスペーシーにあるバーエリア。ワインなど飲んでる方もいらっしゃるけれど、お昼間だから、コーヒーおいてSunday paper(週末様の分厚い新聞)を読みふけっている大人の姿もある。
フリーエントリーできるアートスペース、Curve その名のごとく全体がカーブした空間で、この先に大きなスクリーンスペースがあり、映像とあわせたインスタレーションが展示されている。今はモロッコのマルチメディアアーティストYto Barrada女史による’Agadir’(アガディール)。1960年2月29日午後11時40分にモロッコ南西部の都市アガディールに起きた震災をベースにしたストーリーをビジュアル化したインスタレーションが展示されていた。今では復興を遂げてリゾート地となり’モロッコのマイアミ’と称されているそうだが、M5.9、死者13000人以上、震源であった町は壊滅状態だったのだそうだ。
当時の映像、ドキュメンタリーが上映されていた。ここは設置された椅子に腰掛ける人もいれば床に座るひと、歩いていく人、立ち止まる人、皆、自由で、静かにこの空間を感じている。
折しも先日は3.11の東日本大震災より7年目の追悼であったから、この内容は日本人の私たちにも訴えかけるものがあった。震災を忘れない様に、アーティストが集めたたくさんの思い出のかけら、小さなこどもが書いたスケッチや、そのときのことを語る声、新聞の切り抜きや、らくがきのようなその瞬間瞬間をあらわしたスケッチなど。奥にともされた灯りが、鎮魂の灯りのようにも見えた。
curveの後、せっかくだから映画でも見ようと思っていた。(この間のアカデミー賞でもチリの映画として初の外国語映画賞を受賞したセバスチャン・レリオ監督のFantastic womanが上映されていた。)が、上映時間を過ぎてしまったから、帰ることにした。
バービカンコンサートホールに続く踊り場。6月にはここで教授とアルド・ノヴァのライブがある。(非常に楽しみにしている)
突然、聞こえてきたジミヘンのギター。フロアライブがはじまったかと思いきや。
目の前ではじまったパフォーマンス。
氷点下の週末のロンドン 魚座の新月の週末の夜
ロンドンのアート処、バービカン。粉雪が舞う日。
この辺りは第二次世界大戦の空爆の焼け跡で、1960年代〜70年代にかけてコンクリートパネルのモダンな高層住棟が建設されていて、イギリスのブルータリズム建築として重要文化財に値する指定建造物のグレードIIに指定されている。80年代にはいって完成したバービカンセンターは、コンサートホール、劇場、映画館、アートギャラリー、公共図書館、レストラン、カフェ、イベントホールがあるヨーロッパ最大の文化施設といわれている。階段の踊り場から外を眺めると、水辺を挟んで、古い建築を囲むようにコルビュジェっぽいキュービックなエステートがたっていて、独特の景観のエリア。
気になる陶芸作家さんが、この日オンリーのイベントで出店されるというから、訪ねたコンサバトリー。長蛇の列に並んでエントリー。60〜70くらいの陶芸作家のストールが立ち並んでいた。−1℃ の窓の外の雪景色。窓辺の水蒸気のもやもやにグレーがかった白い空。まるで北欧みたいな、これもまた素敵。
ロンドン在住陶芸家のYasuko Arakawaさんのセラミックス このなんともいえない白い陶器に一目惚れだった
黒い器も素敵
なんと、お料理もされるそうで、時々、サパークラブなるものをされているそう。興味津々!
各フロアにちょっと座って休めるスペースが設けてあるのだけれど、レトロスペーシーにあるバーエリア。ワインなど飲んでる方もいらっしゃるけれど、お昼間だから、コーヒーおいてSunday paper(週末様の分厚い新聞)を読みふけっている大人の姿もある。
フリーエントリーできるアートスペース、Curve その名のごとく全体がカーブした空間で、この先に大きなスクリーンスペースがあり、映像とあわせたインスタレーションが展示されている。今はモロッコのマルチメディアアーティストYto Barrada女史による’Agadir’(アガディール)。1960年2月29日午後11時40分にモロッコ南西部の都市アガディールに起きた震災をベースにしたストーリーをビジュアル化したインスタレーションが展示されていた。今では復興を遂げてリゾート地となり’モロッコのマイアミ’と称されているそうだが、M5.9、死者13000人以上、震源であった町は壊滅状態だったのだそうだ。
当時の映像、ドキュメンタリーが上映されていた。ここは設置された椅子に腰掛ける人もいれば床に座るひと、歩いていく人、立ち止まる人、皆、自由で、静かにこの空間を感じている。
折しも先日は3.11の東日本大震災より7年目の追悼であったから、この内容は日本人の私たちにも訴えかけるものがあった。震災を忘れない様に、アーティストが集めたたくさんの思い出のかけら、小さなこどもが書いたスケッチや、そのときのことを語る声、新聞の切り抜きや、らくがきのようなその瞬間瞬間をあらわしたスケッチなど。奥にともされた灯りが、鎮魂の灯りのようにも見えた。
curveの後、せっかくだから映画でも見ようと思っていた。(この間のアカデミー賞でもチリの映画として初の外国語映画賞を受賞したセバスチャン・レリオ監督のFantastic womanが上映されていた。)が、上映時間を過ぎてしまったから、帰ることにした。
バービカンコンサートホールに続く踊り場。6月にはここで教授とアルド・ノヴァのライブがある。(非常に楽しみにしている)
突然、聞こえてきたジミヘンのギター。フロアライブがはじまったかと思いきや。
目の前ではじまったパフォーマンス。
voodoo child一曲分のパフォーマンスだった:)
バービカンの外、エステートの反対側はガラスの街のような高層ビルが立ち並んでいる。
ここはまるで未来都市のような光景だ。まだ粉雪が散らついていて、ブレードランナーのセットの中にいるみたいだった。
ここは音楽と演劇のGuildhall School
ガラス窓の向こうにまだ働いている人の姿も見えた
少し寄り道して、monohon ramenで台湾混ぜそばをすする、ということも考えたが、降りしきる粉雪をお地蔵さんの気分でうけながら、凍った路面を転ばないように踏みしめて歩いていたら、やはり、早々に帰宅したほうがよさそうに思えた。さあ、おうちへ帰ろう。氷点下の週末のロンドン 魚座の新月の週末の夜