'武士の献立'~'たんぽぽ'の映画上映会とショーディッチ探索の記録


英国にて日本文化の発信、親睦を深めるJapan Foundationによる素晴らしいイベント、Culinary Culture & Gastronomy in Japanese Cinema’食に関する’映画の無料上映会なるものがありました。「武士の献立」「南極料理人」「あん」「たんぽぽ」

どれも素晴らしい映画。

最終日の今日は、ショーディッチにあるRich Mixにて、『武士の献立』で始まりました。

「包丁侍」なるもの 

まな板、包丁、たすき掛けの着物、磨き込んだ床、背筋のとおった出で立ち、気合い、格別の食材。いや、いいなぁいいなぁ。お料理には料理する人の作法がでると思っているわたしです。よく作業の音に耳を傾けます。木工をしていたときもそうでした。木材を切ったりやすりをかけたり、音を聞けば仕事の内容がわかると先生が言ってた。料理も同じだとつくづく思います。

時代を翻弄する内容ということで、ハンカチを用意していました。
そして、予定通り、感動涙の、うるうるでした。:)

日本映画って、美しい〜。食べ物も着物も作法も家のつくりも、言葉も人も。:)

今回のイベントの最終章の’たんぽぽ’上映まで、数時間あったので、映画館の近所の探索。

映画館からすぐのBacon Stに古道具屋を見つけました。(廃材やら古い家具やらかなり埃まるけのものが積まれている古いお店)何かに導かれているような気持ちのわたし。
見つけました。大きな四角い配膳用の木製トレー。武士の献立の裏方で出てくるような感じのやつでした。小鉢やらお椀やら、たくさんのっけられそう。これなら賄いごはんの配膳するときにとても助かりそうです。磨いたら旅館の配膳盆みたいにきれいになる予感。たったの£7。次回の賄いからきっと大活躍します。嬉。

さて、週末が楽しいBrick Lane界隈。私自身も以前このエリアにあるSunday up marketのファラフェルの屋台で働いていたことがあって馴染み深いエリア←と、いいつつ、久しぶりに訪れたら、随分変わってる。訳あってこの日は携帯なしで行動、時計も持っていなかったので、体時計(勘)で動いてました。(今時、街中で時計というものは置かれていないことにも気づきました)

Bric Laneに入って間もなく、Nomadic community garden なるサインを見つけて迷い込んだ、グラフィティーに囲まれた都会の外れの緑のスペース。不思議なところ。

お茶してみようかなあと思いつつ、時間が限られているので、馴染みのSunday up界隈へ。

Boiler Houseに寄ってみたら、Hai Dozoという和ヴィーガンのお食事ストールを発見!
こういうお料理に、まさか、ロンドンのストリートマーケットで出逢うとは!

しかも、”武士の献立’観た直後、で、こころは’和’の魅力に彷徨っていましたから。

’茄子とおあげさん田舎風’とか、’とまとのお漬け物’とか、’人参とぴーまんきんぴら’’体に優しい玄米ごはん’とか手書きのお品書きに目が釘付けに。

毎週土曜日にBoiler Houseにいらっしゃるのだそう。(画像全て、haidozo_londonさんより拝借)

ヴィーガン弁当は二種類あって、その時によってメニューもかわるようです。今回は唐揚げ南蛮弁当(玄米、モックチキンの唐揚げ南蛮、根菜煮付け、トマトぬか漬け+お品書きにあった’茄子のピリ辛煮付けが気になってお尋ねしたら唐揚げと半々にして入れてくださった〜感謝〜)£6.50に、どくだみ茶£1.00(どくだみベースでいろいろな野草がブレンドされた美味しい健康茶、こんな特別な野草茶がこの値段!)をいただきました。

実は昆布と椎茸でとったお出汁のおすましもあったのですよね。フルコースで頂きたかったと後で後悔。置いてあった、おすましのきれいに澄んだ出汁の様子が丁寧に作られたことを語っていましたから。そう、ひとつひとつが丁寧に調理されているんです。
そういう優しいお味でした。なんでも、お母様の手料理をイギリスの人にも食べてもらいたくてはじめたストールということで、なるほど、だから’家庭の味’愛情というひと手間を味わえるごはん、だったのですね:)

エネジーボールにお餅も、とても美味しそうでした。

さて、そろそろ、時間かな。

すれ違いざま、腕時計をしている人に時間を尋ねたら、3時10分。(映画は3時15分からスタート)急ぎ足で映画館へ。で、無事間に合いました:)

さて、『たんぽぽ』 30年ぶりにスクリーンでの上映だそうです。
チャーミングな宮本信子さんにそうそうたるキャスティング 
’食’にこだわり’ラーメン’や’たんぽぽ’を愛する人たちを幾つかのエレメントを交差させながらお話が進んでいく。伊丹監督のセンスはとても斬新。’食欲’を媒体にしながら、人の原始的な本能について、監督が描きたかったことはそれだったんじゃないかなあと、ふと思ったり。(深い!)
’たんぽぽ’を観たあとは、ラーメンを食べてコンプリート、という当初からの予定。笑。

それが、偶然会場で再会した知人と、意見合致して、女子4人で近くのラーメン屋さんへ。

Rich MixからOld stの駅に向かう途中、最近できあがったという超ラグジャスなNobu hotelをさっと鑑賞して、そのあと、庶民派風情のポップアップスタイルのマーケットエリア、Boxparkへ。この中にあるDecorumというkinfolk likeなお店で、素敵な器を見つけていたので、1日の終わりにまだ心が惹かれるようなら、買って行こうと考えていたのですよ。
これは、和のお料理が映えるだろうなあ、という器、幾つか手に入れました。嬉。

そして、本日のコンプリートのラーメン屋さんに到着。
monohon ramenにて、女子4人、ロンドンのラーメン談義に醤油豚骨舌鼓となった夜でした。

(ひろこさん、お写真ありがとう❤️)