わらびとクマリンと日本からの映像の便り
ご近所さんから、届いた とっても立派な’野生のわらび’です!
灰汁抜きしたものと、そのままのものと、どちらがよいかと聞かれたので、半分づつって答えて、後から、どのみち灰汁抜きをしていただくならなぜ全部そう頼まなかったのかと自分で不思議だったのだけれど、灰汁抜きの工程を自分でやってみたかった、というのもありました。
人生初、わらびの灰汁抜き。ワクワク。
わらびの表面をきれいに洗って、上の方はボソボソした食感なので外すものらしいけれど、全部頂きたいからそのままにしました。
このわらびに重曹をまぜた熱湯をひたひたにかけて、お皿をかぶせて一晩置くのだそう。
できればまるまる入る容器があったらよかったのだけど、小さかったので入るサイズに切って、容器に並べておきました。
水1リットルに対して重曹小さじ1を鍋にいれ、沸騰したら、少し待ち、わらびにまわしかけます。わらびが浮いてこないように、お皿をのせて、そのまま一晩。
熱湯をかけると、さーっと色が映えます。きれいでしょう。見とれました:)
重曹が多すぎたり、お湯が熱すぎると、その分、わらびが柔らかくなってしまうそうだから、この独特のシャキシャキ感を失わないように、うまくできますように!
一晩たったところ。凄い色になってました。でも、透き通ってる、灰汁と思えない。そして、この灰汁、独特の香りがありました。知っている香り、しかも、好きな香り。
これは自分の宝物のひとつ、桜の葉などに含まれる’クマリン’という芳香成分の香りの標本。中にはいっているスイートウッドラフはすっかり枯れているけれど、いまだに、蓋をあけると素晴らしい’クマリン’の香りを確認することができる。<クマリンの香り>
クマリンは抗酸化、抗菌、抗血液凝固集作用があるのだけれど、過剰摂取すると肝毒性、腎毒性があるので、取り扱いに注意が必要とされている。他にもタバコに香料として使われたことがありそれによって発ガン性が生じたという記録もあった。この、わらびの灰汁にクマリンも含まれているのなら、当然、用いる量に注意をしなくてはだけれど、薄めて適量の希釈にすれば、体に良い入浴剤とかにできないかなあとか、考えてしまったのだけれど、ケミカルに関してはまだまだ勉強不足であるから、今回はあきらめて、灰汁は廃棄としました。
ところで、日本から小包が届きました。
今年4月にオンエアされた永遠のロッカーたちのリリい編と、1969年にオンエアされた当時の音楽業界の現場の様子を伝えるドキュメンタリーの映像。
それは素晴らしい内容で、こういうのを今の世の中に発信してもらいたいと切望しました。ショートドキュメンタリーとして国際的な映画にしたら、世界中にこの素晴らしい時代のことを伝えていけるんじゃないかって、もちろん、私たち日本の次の世代にも伝え繋げていけるんじゃないかって、何か、この時代には、現代に欠けている何か、忘れ去られているような大切なことが強く在ったという気がして。

日々、感謝。
わらびの差し入れ
香りの発見
この映像を送ってくださった方との時空を超えた大切なご縁
感謝しないではいられない。